2013年5月5日日曜日

辺境の地日本ではビデオアートを積極的に紹介してほしいことについて

今年のGWは並びも悪く、また仕事のことで頭がいっぱいで旅行なんか行く気にもならないので、連日美術館巡りを繰り返している。
東京で今観れるものの目玉は二人のフランシス、アリスとベーコンの個展だろう。

というわけで、ひとつ目はフランシス・アリスさんについて。

1. 『フランシス・アリス展 メキシコ編』@東京都現代美術館
行ってみたらなぜか『桂ゆき展』なるものが1F以上のフロアを占めており、肝心のフランシス・アリスはB1Fのみだったのでちょっとがっかりしたが、実際は1フロアだけでも十分な見応えがある。
というか、ほとんどがビデオ作品で観るのにたいへん時間がかかるので、全館でやられたりしたらとても一日では観きれなくなったろう(もしくは作品が足りなかっただろう)。

竜巻に飛び込んでみたり砂山を動かしてみたり、彼の作品は力強さとともに、生身の人ではどうにも立ち向かえないものに対する救いがたい無力感と不毛さを併せ持っていて、それがなんとも言えない共感を生む。ぐっと来る。

加えて、フランシスさんご本人が長身でなかなか絵になる人なので、映像がどれもかっこよく仕上がる。
フランシス・アリスはメキシコをずっと拠点にしているせいでメキシコ人みたいなイメージになってたけど、ベルギー人なんですね。

個人的には竜巻シリーズの長いビデオをふとんに寝転がって観れるのはとてもステキだった。

こういうビデオ作家の展示はなにしろお金がかからないはずなので(シッピングが圧倒的に楽だから)、辺境の地日本ではもっと積極的にやってほしいですね。

ちなみに僕はビデオ作品というものを一度も買ったことがないのだけど、手頃な値段で面白いものがあれば是非買ってみたい。
そのうち個人コレクターが集まって自分の持っているビデオ作品を披露する上映会みたいなことをやりたいですね。

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