2013年1月24日木曜日

孫社長のありがたいお言葉

『孫正義が40年間語ってきたこと』という本をぱらぱらと読んでみた。
わりにゆるい内容の本だが、一言一言に重みがあり、けっこう刺さる。

まず刺さるのが、人生訓。

"一番重要なのは、志です" (67頁)
はい、賢くて志ない人にならないように自分を戒めます。


"人生は限られた時間しかないと思ったからです" (99頁)
僕も「とりあえず」などと言わないように自分を戒めます。



他にも、

"経営トップがリーダーシップを発揮するにあたり、備えておかなくてはならない重要なものは志・ビジョン・戦略です"(90頁)
順番もこの順に大事だと僕は思う。志なき戦略はダメってことだ。


"どの分野で事業をするかで、将来の半分は決まります" (57頁)
はい、その通りです。

ちなみにこの本の別のパートによれば、孫さんが事業を選ぶ基準は「1番になれる事業」「デジタル情報産業」「インフラストラクチャー事業」という3つをすべて満たすことらしい。
3つ目にスケールの大きさを感じさせられる。

まだ世にない製品やサービスで手付かずの市場(ブルーオーシャン)を取りにいく事業家は多いし、それはとても素敵なことだと思う。
ただ、まだ手付かずのブルーオーシャンってやっぱり相模湾程度の、規模の小さいニッチ市場が多い。インド洋クラスのスケールのあるブルーオーシャンなんてそれほどたくさんは転がっていない。

しかし孫さんは既存市場でも正面突破で取りに行く(たとえば携帯電話)。
ただし、インフラという太平洋クラスにスケールの大きい市場を取りに行く。
実はこういった市場はプレイヤーが少ないのでレッドオーシャンというほど血みどろでもないのだが、少ないプレイヤーはみな巨大なので、勝つのも簡単ではない。

そして有言実行。
実際、ソフトバンクはドコモとauを急激に追い上げている。
契約者数も収益もまだ3番手だが、モバイル事業の直近期営業利益率は約20%でauの15%を大きく上回り、ほぼドコモと並ぶ。営業利益の額で見てもすでにauを抜いている。


やっぱりかっこいいですね、孫社長。















2013年1月20日日曜日

リブセンスの村上社長は本当にステキな人でした

最近なにかと話題のリブセンス村上太一社長のお話を聞く機会があった。

村上社長は早稲田大学1年生のときにリブセンスを起業し、25歳にして最年少上場を成し遂げた方。
僕よりお若いが、スケールの大きい素晴らしい方だった。

お話の内容は村上社長の子ども時代の話からリブセンスが立ち上がっていく経緯など、だいたい最近本屋で平積みされている本に書いてあることなので、大部分割愛する。

僕がお話を伺っていて一番感心したのは、リブセンスが立ち上がってしばらく売上が立たず、会社の売却を検討していたときのお話。

村上社長は会社を売るかどうかをすごく悩み、そのとき自分はなぜ会社をやりたいのか改めて考えたとのこと。そのとき出てきた答えは「やりたいからやる。今会社を売却しても、どうせまた会社を作るだろう」と考え、一度は約束した会社売却を取り消してもらったらしい。
そのとき、「やりたいことを言語化する」大切さを実感したのだそうだ。

なんだか至極当たり前すぎることを言っている感じがするけど、これは全然簡単なことではない。「やりたいことの言語化」というのは本当に本当に骨の折れる作業だ。ちゃんと実践している人はあまりいないのではないかと思う。
特にコンサルタントという仕事をしている人たちは、収入が高いことと早いスピードで成長することを言い訳に、このきつい思考作業を先延ばしする傾向がある。

でも、僕のように30歳くらいになってくると、20代前半からやりたいことを定めてそれに打ち込んできた人と、それが定まらずにぶれている人との差がはっきり見えてくる。本当にはっきり見えてくる。
そうするとやっぱりやりたいことをやっている人の方がかっこいいし、幸せそうだと言うことがわかってくる。
あと、30代半ばになって「自分のやりたいことが定まらない」みたいな状況に陥ると、本当にけっこうキツいと思われる。

ということで、教訓
一、「やりたいことをやりましょう」
二、「やりたいことが見つからなかったら、もっと真剣に考えましょう」


(村上社長の本はこちら)


2012年に発売された最も美しい本

2012年総括ということで、僕が偏見で選ぶ「2012年に発売された最も美しい本」をご紹介する。

『Conversations』by Julie Cockburn

ロンドン在住の英国人アーティストJulie Cockburnの待望のファースト作品集。
出版はTYCOON BOOKS。要するに僕が作った。

まずはじめに、
買ってください!

多分誰も知らない名前だと思われるので、とりあえずプレスリリースからどのようなアーティストなのかをご紹介。

以下、プレスリリースから抜粋(僕が書いたんだけど)。

"Julie Cockburnはロンドンを拠点とするアーティスト。Central Saint Martins College of Art and Design, BA fine art (sculpture)卒業。
Julie Cockburnの作品は写真や絵画といったファウンドオブジェクトに刺繍・コラージュなどの繊細的なクラフトワークを施しアートに変換していく手法を特徴とする。
ありふれたものや大量生産品と手作業で作られたものを対比し、物理的にも色あせ、私たちの記憶からも忘れられかけた対象に新たな価値を与える彼女の作品は、鑑賞者に素朴な懐かしさを思い起こさせる一方で、物事が見られ、視覚的に消費されていく方法に挑戦するものでもある。"


現在ロンドンのThe Photographers' GalleryのPrint Sales部門で個展開催中なので、皆様ロンドンまで見に行ってください。2月3日までです。

難しいことは置いておいて、なにしろ僕が作った本なので、この美しい本がどのような経緯でこの本を作ることになったかについてお話しよう。

僕がまだロンドンで悠々自適な学生生活を営んでいた2011年の春、ささやかな写真コレクターでもある僕はThe Photographers' Galleryのオフィスを訪ねた。同ギャラリー所属のLuke Stephenson君の鳥シリーズのプリントの購入を検討していたため、実物を見に行ったのだ。当時ギャラリーは改装中で、Warren Street駅から徒歩5分くらいの辺鄙なビルに仮入居していた。

安いプリント一枚しか買う気がないのにスタッフのAnthony(おじさん)とAnsticeちゃん(ほとんど学生)を何十分もつき合わせていろいろ見ているうちに、部屋に小さなかわいいコラージュ作品がたくさん飾られていることに気いた。それらはJulie Cockburnという聞いたこともない名前のアーティストの作品だった。

そんなわけで、Julieちゃんの作品もすっかり欲しくなってしまった僕はLuke君と鳥写真に加えて、Julieちゃんのコラージュも1点衝動買いすることになった。ユニーク(一点もの)なのに5万円くらい。安かったなー、ほんとに。
僕が買ったのは、これ。もちろん本に載っています。


僕はその後日本に帰国。写真集のコレクターでもあり、趣味で写真集を作っている僕は、こんなに素敵な作品を作っているJulieがまだ1冊も作品集を出版していないことに納得がいかず、自分で作りたくなった。

僕は早速FacebookでJulieを見つけて、直接連絡して写真集を作ろうと連絡した。本人からは(たしか)すぐに返事が来て、「是非やろう!」ということになった。

このように、実にあっさりと本を作る約束がなされた。簡単きわまりない。
本当は本を作る長い長い過程についてもご紹介したいところだが、また長くなるので別の機会にしましょう。
20冊売れたら書くよ。

というわけで、
買ってください!



以下、詳細。

タイトル:『Coversations』
アーティスト:Julie Cockburn
出版:TYCOON BOOKS
価格:国内 - 2,400円(送料無料/税抜) 海外 - 30ドル(+送料5ドル)
17.5x21.0cm | 48ページ+ハードカバー | カラー
500部限定 | ISBN 978-4-9906628-1-3
詳細・ご購入はこちらから

『GINZA』の表紙とMichael Wolf

最新号の『GINZA』のカバーがMichael Wolfの"Tokyo Compression"シリーズと酷似しすぎてて、というかもはや完全にパクリでちょっと呆れた。

こちらが『GINZA』2013年2月号の表紙。

こちらがMichael Wolfの"Tokyo Compression"シリーズからの作品。2010年か2011年くらいのシリーズでしょうか。
パリフォトで初めて観た時は、日本人的にはあまりにも生々しくてぞっとしたのを記憶している。

広告表現などに置いてアートが模倣されて問題になることはときどきある。
アートの世界でもパクリっぽいものはいっぱいある。
なにしろ新しいイメージをこれ以上生み出すことは至難なので、知らなくても世界同時多発的に似たようなものが生まれてしまうこともある。

でも、クリエイターと自任するものが自分の作品ないしアイデア(と思っているもの)と似たような先例を後に見つけてしまったとき、その作り手は自分が無意識的にでも過去にそのイメージを参照していないか、厳しく自分に問わなければないのではないかと思う。
説明責任はパクリだと思われた人にあると思う。
なぜって、他の人がそれを見つけた場合「パクった」と思われて損をするのは自分だから。

2013年1月12日土曜日

『An Incomplete Dictionary of Show Birds』 by Luke Stephenson

新年最初に届いた郵便物のひとつは手取り月収を上回る金額のカード請求書だったが、もうひとつ同時にまた1冊の写真集が届いた。というわけで、ご紹介。

『An Incomplete Dictionary of Show Birds』 by Luke Stephenson
イギリス人の若手写真家Luke Stephenson君のファースト写真集。2010年の『FOAM』マガジンTalent号の表紙を飾ったシリーズなので、写真好きの人は見覚えがあるかもしれない。



世にも美しい鳥たちを写真におさめただけのきわめてシンプルなシリーズなので、「だから何?」と言われてしまうとそれまでではあるけれど、実際とても美しいし、たくさん見ていると世の人々のエキセントリックな趣向の一端が見えてくるような気がしてくる(かもしれない)。
僕もカバーに使用されているイメージを一枚プリントで持っているけど、リビングに置くだけでだいぶハイセンスに見えるのは間違いない(けっこう大きくて困るけれど)。特に大きめの白い額などに入れれば、壁とかが白くてぴかぴかな新築のタワーマンションのリビングにはぴったりだ。
所属のPhotographers' Galleryの担当者の話によると、実際インテリアショップだかインテリアデザイン会社が大量購入していったらしく、売れ行き好調だと2年ほど前に言っていた。

本として残念なのは、151mm x226mmと非常に小さいこと。僕は家に届くまでA4くらいの大きさのものを想像していたが、届いてみたらだいぶこじんまりとしていてちょっと残念だった。多分予算の都合などがあったのだと思うけど、これは是非とも大きいサイズで作ってほしかったと思うし、僕が協力して作りたかったなーと思う。




アマゾンでは購入できないようなので、お求めは彼の特設ウェブサイトから。

2013年1月3日木曜日

新しくブログを始めようと思います。

新年なので、久しぶりにブログを始めてみようと思います。
日記みたいなもので、すぐにやめるかもしれませんが。

早くも気に入ったデザインにすることができず困ってます。日本語フォントを変えたいが、やりかたわからず。早く使いこなせるようになりたいですね。

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