『孫正義が40年間語ってきたこと』という本をぱらぱらと読んでみた。
わりにゆるい内容の本だが、一言一言に重みがあり、けっこう刺さる。
まず刺さるのが、人生訓。
"一番重要なのは、志です" (67頁)
はい、賢くて志ない人にならないように自分を戒めます。
"人生は限られた時間しかないと思ったからです" (99頁)
僕も「とりあえず」などと言わないように自分を戒めます。
他にも、
"経営トップがリーダーシップを発揮するにあたり、備えておかなくてはならない重要なものは志・ビジョン・戦略です"(90頁)
順番もこの順に大事だと僕は思う。志なき戦略はダメってことだ。
"どの分野で事業をするかで、将来の半分は決まります" (57頁)
はい、その通りです。
ちなみにこの本の別のパートによれば、孫さんが事業を選ぶ基準は「1番になれる事業」「デジタル情報産業」「インフラストラクチャー事業」という3つをすべて満たすことらしい。
3つ目にスケールの大きさを感じさせられる。
まだ世にない製品やサービスで手付かずの市場(ブルーオーシャン)を取りにいく事業家は多いし、それはとても素敵なことだと思う。
ただ、まだ手付かずのブルーオーシャンってやっぱり相模湾程度の、規模の小さいニッチ市場が多い。インド洋クラスのスケールのあるブルーオーシャンなんてそれほどたくさんは転がっていない。
しかし孫さんは既存市場でも正面突破で取りに行く(たとえば携帯電話)。
ただし、インフラという太平洋クラスにスケールの大きい市場を取りに行く。
実はこういった市場はプレイヤーが少ないのでレッドオーシャンというほど血みどろでもないのだが、少ないプレイヤーはみな巨大なので、勝つのも簡単ではない。
そして有言実行。
実際、ソフトバンクはドコモとauを急激に追い上げている。
契約者数も収益もまだ3番手だが、モバイル事業の直近期営業利益率は約20%でauの15%を大きく上回り、ほぼドコモと並ぶ。営業利益の額で見てもすでにauを抜いている。
やっぱりかっこいいですね、孫社長。
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